蛯名正義が好きだ_その5

蛯名正義が好きだ_その5

たしか00年代中頃のnetkeibaだと思うが、柏木集保が蛯名の騎乗に対して苦言を呈すコラムを書いていた記憶がある。
かなり曖昧な記憶だが「不利を受けた時にあたふたし過ぎ」とかいう内容だった。

一般的に一番有名なのは2016年のエリザベス女王杯だろうか。
1人気のマリアライトに乗った蛯名は1角で外から寄られた際に立ち上がって大きく後退した。
レース後のコメントでは「死ぬかと思った、落馬するかと思った」という記事が載っていたが、JRAの制裁は一番外にいた福永への戒告のみであり、当人も「普通の動きです」ぐらいのものであった。

この動きに対する評価は見た人に委ねるが、個人的に福永の感想はごもっともであり、蛯名とマリアライトの進路がそこまで潰されたようには見えず、JRAが課した戒告でも十二分過ぎるものであった。
何よりも、蛯名は寄られた時に過剰反応と評価ざるを得ない象を年に数度起こしている。
こうして制裁事象を集計してみると、柏木氏の書いていたことは実に理解できる。
アピールプレーと評する人もいるようだが、それならば浜中のように立ち上がるだけで十分であり、ハミをガチャンと噛ませて馬をふらつかせ無駄に事を大きくする必要は無い。

蛯名は寄られるとパニックを起こす。

と、少しオーバーに書いても良いと思う。
この咄嗟の判断のまずさは出遅れを重ねていた頃と線でつなぐことも出来る。
蛯名の繊細な感性は長所でもあり短所でもあり、ついでに調教師試験においても影響した感がありやなしや。
って事で、もういっちょ続く