ラバが好きだ

ラバが好きだ

シマウマと馬の混合種を北海道の牧場が生産したらしい。

Wikipediaだとゼブロイド(Zebroid)という名前になっていたが、自分が昔読んだ本だと「Zebra」+「horse」→「Zebrse(ゼブロース)」なんて名前だった記憶もある。
でもまぁ、その辺の名称は適当でいいらしい。

もともと乾燥地に強いが家畜適正の低いシマウマと人に従順だが乾燥地に弱い馬を掛け合わせて、乾燥地用の家畜を作ろうとしたのが始まり。
だが、シマウマの繁殖コントロールが難しく生産性に乏しい上、いざ生まれてもシマウマ並に従順性が低かったり、耐久力が低かったりと完全に期待は裏切られて普及せず。
ゼブロイドが期待通りの性能を示していたら、一部地域でラクダに取って代わるぐらいの歴史上のインパクトをもたらした可能性もあったが、結果として観賞動物止まり。
現在では興味を惹かれた世界の生産者が試験的に少頭数を生産するに留まっている。


という話は置いといて、この件に関してちょっとしたツイッターのやり取りがありまして。

全くもって相手の名を隠す気がないが、ツイッターってそういうもんだ上等だ、な感じで。
シマウマと馬の交配に嫌悪感を抱くのは分からんでもない。
ライオンとトラでライガーなんてのを産ませることに否定的な人は少なくないし、生殖能力のない雑種を産ませるってどうなんよ、という考えもわかる。
でも、ロバを見下す、というかロバと馬の交配を否定するような言葉はチョイとびっくりした。
・・・ひょっとしてラバを知らない?
と思ってカマをかけてみたが、底割らず(ちっ(笑))

悪路に強く耐久力に優れたロバと体格と脚力に優れた馬を交配すると、双方良いとこ取りのラバという完全体が生まれるのは古代から知られており、今でも一般常識の範疇と思っていたが、これって雑学的な分類に入るのだろうか。
ん~、ちょっと色々と思う所もあるやりとりでございました。

お盆休みが好きだ

お盆休みが好きだ

世間ではお盆休み終了の時期ですが、私は来週からお休み。

G1クライマックスも終わって、NFLが始まって、ガスリーが飛ばされて、ラグビーの盛り上りがいい感じで
と触れたい事は色々あるけど、全部流れちゃったんで、まぁいいか

キングカメハメハが好きだ

キングカメハメハが好きだ

流れに乗ってキングカメハメハについて書こうと思ったものの、そこまで語れる思い出はなかったり。
ただ、あの2004年春の府中は馬場がとても印象的だったので、その辺の昔話を一つ。


2002年10月~2003年4月にかけて、中山競馬場炎の7連続開催というのが行われた事がある。
東京競馬場の大改装に伴う処置で代替開催をマルっと中山に振り分け。毎年馬場が荒れる冬の中山開催に更なる負荷を掛けて大丈夫なのかと皆が皆心配し、不安を抱いていた。
当然、JRAも無策ではなかったようで、2,3年前から耐久性を期待してか馬場が早め(硬め?)に作らるようになり、その流れのまま連続開催に。
いざ突入すると、雨で少なかったことも幸いして馬場は良好の状態をキープ。
それはもう異常なレベルで、耐え抜いてみせた。

これが7連続開催に耐え抜いて皐月賞を迎えた中山馬場の勇姿である。

結果として、馬場が悪化して田んぼ状態になること無く、中山の芝コースは最後まで内を走れる良好な状態を保ってみせた。


で、ここからは推測となるが、おそらく故障率の面でみても良好な数字を示したのか、この馬場作りが他場にも波及していくことになる。
その中で、最もドラスティックな変化を見せたのが2004年の東京馬場。

その年で忘れもしないのが青葉賞。
それまでの3歳ダービーコースレコードは90年アイネスフウジンの2:25.3。
それがハイアーゲームによってあっさり破られた。
示された時計は2:24.1

観客ドン引き

馬場が早いのはわかってたんですが、いざ示されると何じゃそりゃ感。
この高速馬場は馬場が茶けて見えるようになったダービーでも維持され、ビッグレッド軍団の玉砕突撃も相まって叩き出されたのは2:23.3。
これは想像以上の時計でキンカメのパフォーマンスも呆れるレベル。
その代償は大きく、マイネルブルックが命を散らしマクロスは再起不能、その他にも6頭が10ヶ月以上の休養入り。
故障の報が入る度に異常な馬場に対する批判が上がったが、JRAは早めの馬場作りを堅持。

で、結果どうなったかと言えば、翌年以降オークス・ダービー馬の故障は減少へ向かう。

○4歳末まで長期休養の故障なし
△4歳末までに半年以上の休養を経験
×4歳末までに故障で引退(または未出走)

×ロジャーバローズ
△ワグネリアン
○レイデオロ
△マカヒキ
×ドゥラメンテ
○ワンアンドオンリー
△キズナ
×ディープブリランテ
○オルフェーヴル
○エイシンフラッシュ
△ロジユニヴァース
×ディープスカイ
○ウオッカ
○メイショウサムソン
○ディープインパクト
×キングカメハメハ
============超高速化============
×ネオユニヴァース
×タニノギムレット
△ジャングルポケット
△アグネスフライト
×アドマイヤベガ
○スペシャルウィーク
×サニーブライアン
×フサイチコンコルド
×タヤスツヨシ
△ナリタブライアン
×ウイニングチケット
×ミホノブルボン
△トウカイテイオー
×アイネスフウジン

つまり、何が言いたいのかと言えば、
足元が1年持たない時代に

スペシャルウィークとダンスパートナーを走らせきった白井最強

ではなくて。
故障率の減少について、調教や治療、検査の向上が効果を挙げていると言われる一方で、馬場の均一化が含まれていることは案外少ない。
しかし、この府中の極端な高速化以降のドラスティックな変化は、高速化で馬場の均一性を保持するという考え方に、一定以上の効果があることを示唆していると言って良いのではないだろうか。

正直、ディープインパクトも当時は年内持てば上等だと自分は考えていたし、有馬記念で壊れたとも思ったが、彼は4歳末までキッチリ走りきった。
これが03年以前の馬場でダービーを走っていたら?
タラレバであるが、そう思うこともあるのである。

で、最後に思う
全然キングカメハメハの話じゃねぇ

毎度の感じで締め。

馬の科学が好きだ

馬の科学が好きだ

2ヶ月遅れですが
馬の科学、廃刊

素直に残念極まりない。
疫病関係だけでなく、競馬的な内容も多分に含んだ日本語情報っていうのは他にないからなぁ。
最新号でも低酸素トレーニング効果の続報とかポリトラックの劣化対策とか、こういう情報は馬券に結びつかなくても楽しい。
知りたい情報は簡単に出てきても、知らなくても良い情報がなかなか流れてこない。
知識欲的な部分を満たしてくれる媒体がまた一つ減ってしまいました。

藤田菜七子とリサ・オールプレスが好きだ

藤田菜七子とリサ・オールプレスが好きだ

というより、リサ・オールプレスと藤田菜七子の話。

個人的には、リサ・マンビー名義の方がしっくり来るのだけど、世間的にはオールプレスという認識で統一された感。
マンビー時代に短期免許で来日した時は4勝止まり。
その後、知らん間に覚醒してニュージーランドのリーディングを取り、いまや女性騎手の第一人者。
その騎乗フォームは女性とは思えぬ豪快な動かしっぷり。

勝負形の際に膝を支点にしながら脚を引いて強く使う騎手は英豪に多く見られるが、オールプレスの脚の使い方はどこでバランスを取ってるのかサッパリわからんほど豪快にブンブン振り回す。
これでよくバランスとリズムを保てるもんだと不思議でしょうがないが、その国の頂点に立てる騎手は男女問わず一味違う。

で、藤田菜七子。
デビュー時にオールプレス騎手が目標と公言しただけあって、2年目ぐらいまで何となく影響された感じの乗り方が見受けられた。
その中には、脚を引き強く使って動かそうとする意識も混ざっていたが、デビュー直後の騎手が、男社会を戦い抜いて頂点に立った騎手をいきなり真似するにはチョイと無理があったと思う。

これはまだマシな形だが、リズムがグッチャグチャになってたりと気持ちと表現が一致しない感じ。
そらまぁ、簡単に真似られるような乗り方じゃあ無いよね。
って事で、徐々にシンプルな乗り方にシフトチェンジして成績も向上。
騎乗フォームは人それぞれでございます。

で、今年のWASJ
オールプレスと藤田菜七子が2016年以来の同時騎乗。
キャリアを積んだ藤田菜七子がどう乗るのか。
間近で再び見て「再度あの乗り方に挑戦!」みたいな流れになるのも密かに期待してみたり。
通常兵器にするかはともかく、戸崎みたいに裏技的な感じで持っておいて損はないと思うのよね。

ディープインパクトが好きだ_その3

ディープインパクトが好きだ_その3

血統評論家の吉沢譲治って覚えてますか?
90年代半ば、後に高松宮杯を制すシンコウキングというノーザンダンサー2×3のクロスを持つ外国産馬がおりまして、こいつがとびきりの気性難。
当時、吉沢譲治は書きました。

「2×3という強いインブリードは、気性の問題を引き起こす危険がある。シンコウキングの気性はその典型である」

自分はダビスタチルドレンでもあったので、この考えを盲目的に信じていましたが、後に読んだノーザンダンサーの伝記的連載でこんな事が書かれており。。。

「ノーザンダンサーは調教するのも困難な、ウインドフィールズ同期生の中でも飛び抜けた気性難でした」

ここで自分は考えを改めます。
シンコウキングの気性難は「2×3」という強いクロスが原因ではなく「ノーザンダンサー」の2×3が先祖の暴れ馬資質を引き出しただけじゃねぇかと。
強調するべきは血量ではなく誰の血なのか。
考えてみれば強い近交による遺伝子の劣化で競馬に適さない気性難が生まれるって、恐ろしく人間本位な考え方です。

そんな感じでこの人の血統評論を読んでいくと、偏って特定部分に固執している上に都合よく解釈している事が結構多い。
山野浩一の片腕として活動していた事もあり血統評論の第一人者的扱いをされることもありますが、一部の血統ファンから馬鹿にされ、笠雄二郎には蛇蝎のごとく嫌われ徹底的に否定されてるのが、吉沢譲治という人。
それなりに評価できる部分もあるけど、負の部分も目立つ典型な人で御座います。


全然ディープの話じゃねぇ。

導入でさらっと与太話を書くつもりが、ガッツリ批判に。
半分死んでる人に鞭打ってどうすると思うが、まだ中間点

「セントサイモンの悲劇」なんて日本でしか通用しない格言をテーマにした「血のジレンマ」なんて本を出している吉沢譲治。
セントサイモン系が短期間の間に収縮したのは確かだが、その原因が「血が増えすぎたから」という一点に固執し他の要素を軽く扱うのは、いかにも吉沢譲治的。
「栄華を極めたハイペリオン系が80年代に収縮したのは何で?」という問題に「ネアルコ系との和合性が低かった」という回答は、事実であるけどそこに収束させるような構成は短絡的な印象が否めない。

「縦に早い種牡馬は横の広がりを欠く」
という格言がある。
ここでの縦は世代交代という意味に近く、横は多様性や広がりを表している。
日本での典型はノーザンテースト。
この系統の主軸はノーザンテースト – アンバーシャダイ – メジロライアン – メジロブライトという流れであったが、ノーザンテーストの種付け開始からメジロブライトの誕生まで、わずか19年で果たしている。
これだけ短い期間に更新がなされると、優秀な牝馬の食い合いが生じて機会を損じる事となり、傍流の活動にも支障をきたし先細りも加速しやすい。
その系統を繋ぐ役割を主に果たすのは、名を挙げる初期の良駒よりも晩年の名馬であり、理想的なのはその種牡馬が退く前後で最良の後継種牡馬に禅定する形。
それは直子でなくても構わないが、最も優秀な後継馬は晩年に出てくるのが望ましい。

セントサイモンにとって真に悲劇だったのは、最良の後継種牡馬でありセントサイモンからリーディングの座を奪い続けたパーシモンが比較的前期の産駒だった上に、15歳で父セントサイモンと同年に早逝してしまった事だと個人的に思う。
パーシモンが死んだ時、他の後継種牡馬の多くは高齢になっていたし、パーシモンと同期のセントフラスキンは活躍が牝馬に偏る典型的なフィメールサイアーであった。

そこそこの繁殖牝馬から優秀な競走馬を生み出せる種牡馬がいなくなった時、襲いかかってきたのは優秀なセントサイモン系牝馬の産駒。
この段階になって増えすぎによる選択の狭さが響いてくる事になる。
JestやFifinellaといったガロピンを持たないクラシック牝馬もいたが、セントサイモン牝馬に勝てるような産駒を引き出せる種牡馬はいなくなっていた。

吉沢譲治はこの点を軽視し「血が増えすぎる→収縮する」と間を全部すっ飛ばしてしまうので「ディープインパクトは失敗する」とか「フランスに持って行くべき」なんて事が書けてしまった。
サンデーサイレンスが亡くなっている段階での種牡馬入りは、タイミングとしてこれ以上無い形だったし、最晩年の馬こそ手元に置いておくべきなのに。


以上、前置き終わり。

なげーよ。
自分で書いてても呆れるよ。

ってな事で種牡馬ディープインパクト。
その活躍は記すまでもないが、後継種牡馬の登場は始まったばかり。
主軸と言える種牡馬はまだおらず、これから5年は本当に勝負となる。
現状はパーシモンが亡くなった頃のセントサイモン系と被る面が多々あり、ディープインパクト系として考えると状況はシビアというのが率直な印象である。

残された産駒から、父に匹敵する成績を挙げるスーパーホースが現れるのか。
それとも、すでに競走馬として活躍している馬が種牡馬としてそれ以上の目覚ましい成績を残すのか。
もし、その2つが叶わなかったときには?

ロードカナロアの時代が10年以上続くことになるのであると思う。
でも、それが血が増えすぎたが故の結果かと言われれば
「そんな簡単な話じゃねぇよ」
という回答になる。
でも、今は悲観的にならず未来を期待したい所ですね。


本題終わるのはえーよ。
ディープインパクト産駒の未来を書くつもりが、吉沢譲治大批判キャンペーンになってしまった。
何せ、種牡馬ディープインパクトの話は道半ば。
評価し語るのは、まだまだ先ですからね。

無理やりいい話風に締めた所で、この項おしまい。

ディープインパクトが好きだ_その2

ディープインパクトが好きだ_その2

その後、古馬になって色々あったものの、最後に有馬記念を爆走して大団円で引退しました。

おしまい。


怒られるぞ

あの競馬場の雰囲気が好きかどうかと聞かれたら、正直嫌いでした。
別にディープは嫌いでもなんでも無く、素直に素晴らしい馬で掛け値なしの至宝だと思うのですが、それを取り巻く雰囲気が馴染めない。
当時、須田鷹雄がその辺の違和感を明確に書いてくれたのは救いでしたが、Twitterを見ると上手いこと空気に沿った発言をしてて、メンタルがこれ以上やられんよう本当に注意してもらいたいもんです。


ディープの姿で思い出すのは、実はレースよりパドックでの姿。
お世辞にも見栄えのする馬体ではない上、落ち着き無く尾を振り、何より印象的なのが周回中に何度も見せる尻っ跳ね。
基本的には落ち着いていない悪印象として受け取られ、BSフジの中継で解説の椋木氏がパドックのガッカリ馬に挙げたのも記憶にある(たしかJC)

で、思い返してみれば、尻っ跳ねが激しかったのはダービー、JC、引退の有馬記念。
対象的にパドックで落ち着いていたのは、周回が短いとはいえ凱旋門と3歳の有馬記念。
単に尻っ跳ねは調子のバロメーターでした

井崎脩五郎が「体のバネが強すぎてちょっとした動きがああいう動きになっちゃう。むしろ跳ねるぐらいが良いんだよ」なんて事を言ってて、いかがわしいおっさんが地味にシューターなのを発揮してた記憶があります。

惜しむらくは、このパドックでの尻っ跳ねする後継馬をまだ見たことがない事。
キングヘイローの馬鹿走りをカワカミプリンセスが受け継ぎ、ステイゴールドの狂犬っぷりをオルフェが発展させたような血の流れを感じる馬を見たい。
キズナが少しだけ本馬場入場前に尻っ跳ねしたのを見た記憶があるが、まだまだ父親の領域ではない。
残る世代にそんな部分を再現するような馬が現れるのか、それともディープの柔軟性を引き継ぎつつベクトルを変えて突拍子もない動きを見せる馬が現れるのか。
数少ない残りの世代に期待したい所です。

という定型文を書きつつ、もう一つ続く。

ディープインパクトが好きだ_その1

ディープインパクトが好きだ

世間は馬鹿なものです。
マスコミに踊らされて、何も真実が見れてない。
この馬の人気はマスコミに祭り上げられて作られたものでした。
デビューから新馬、若駒Sと楽勝。新時代の怪物だと持ち上げられた弥生賞も突破して3連勝。
これは本物だと方々で持ち上げられて、皐月賞の単勝は1.3倍。

「アドマイヤジャパン如きにクビ差の馬がこんなに推されてみんな馬鹿だね(笑)。こんな馬が皐月賞で来るわけ無いわ、俺のビッグプラネットが華麗に逃げ切るぜワッハッハ」と高笑い。
さらにゲートで確信のガッツポーズ。

2分後に土下座しましたが何か?

ディープインパクトは作られた人気ではなく本物で御座いました。
それはもうコテンパンに思い知らされました。
落馬寸前の躓きから大外ぶんまわし大まくりってのはありえまへん。
個人的にディープのベストレースはこの皐月賞です。
もう14年も前なんですな。


ダービーは気合の入った友人のおかげでスタンド椅子観戦。
取り壊される前の旧スタンドも今となっては懐かしい。

場内の空気が異様だったのは今でも記憶に残る。
ダービーは毎年独特の雰囲気があるものですが、あの年は異質。
JRAがディープインパクトの馬像を制作し展示したのは、批判も含めて話題となりましたが、それぐらいの空気感。

「みんなでディープの勝つ所を見よう」

ハイセイコーのダービーも似たような感じだったのか分からないが、自分にとっては初めての経験。
ハイセイコーと違ったのは大団円のレース決着。

自分は買った馬券すら覚えてない。
意地張ってローゼンクロイツかダンスインザモア辺りを買ってたと思うが、これはもう負け戦でございました。


三冠馬となって中山に帰ってきたディープさん。
この時の雰囲気もダービーと似たようなものでした。

「みんなでディープの勝つ所を見よう」

そんな空気。
ただ一つ違ったのは、猛烈に空気の読めないクリストフ・ルメールという男がいた事。
別に有馬記念に留まらず、この日のルメールは徹底して空気を読まず。

手始めに新馬戦。
このレースは当時勢いのあった「ピサ」の市川義美が冠も新たに用意した良血フェラーリ軍団の三番機。フェラーリファイブが断然人気。
そのフェラーリファイブ、2角で他馬と接触して鞍上横山典弘の鐙が外れる大アクシデント。
しかし、ノリちゃんは落ちずに天神乗り状態のまま向正面を爆走。
何とか3角で鐙を履いて立て直すも体力のロスは致命的。
誰もが終わったと思ったが、直線伸びるフェラーリファイブ。
怪物の有馬記念で新たな怪物のデビューなのか?
そんな思いが巡った所で、外から敢然と伸びるマルタカアーサーと。
そして坂で並び直線キッチリ競り落としきるマルタカアーサーとルメール。
同行者は言った。

「空気読めよ」

全くの同感であったが、この日のルメールは徹底して空気を読まない。
俺のエプソムアルテマでは馬群でロクに動かず負けたと思ったら、ワイルドワンダーはキッチリ頭で持ってくるも相手のタイキヴァンベールを持ってねぇ。
(それ、空気読まないじゃなくて、馬券的私怨じゃね?)
という抗議は受け付けない。

そして有馬記念。

まぁ、終わった時のドッチラケ感といったらありませんでした。
地下馬道付近は多少は盛り上がったのかもしれませんが、自分の周辺は「あ~あ」という一言に尽きる白けムード。
ルメールという男の本質は、この空気の読めなさにあると個人的に思います。

そんな中、当方はコスモバルク@五十嵐冬樹、渾身の4角先頭に感動を覚えるのでありました。
いや~、一度降ろされた五十嵐冬樹の意地というか執念というか、あの4角でムチ入れて反応した瞬間は興奮したね。
あの年の有馬はディープが負けた有馬ではなく、ハーツが勝った有馬でもなく、パンパンに詰まった五十嵐冬樹の思いが4角で爆発した有馬記念、というのが私の記憶です。

ディープの話で締めろよ。
てな感じで次回に続く。

中嶋勝彦が好きだ

中嶋勝彦が好きだ

試合の度に評価を上げるモクスリーとは対象的に、同じWWE離脱組でも評価下落中のKENTAさん。
ゲスト解説の柴田勝頼から「イタミヒデオが抜けてない」なんて言われてましたが、全くもってその通り。
その解説試合の最後は「やっとKENTAに戻った」と締めましたが、自分が見てる限りはヒデオのまんま

動きの度に妙な間が空く、なんか変な所で客席に目線を向ける、フィニッシュ前に流れをぶった切るようなアピールを入れる。
自分の知ってるKENTAじゃねぇという思いが強くなるのですが、なんか妙な既視感がある。
WWE時代のマットではなく、新日本マットでの既視感。
あれだ。

中嶋勝彦だ。

健介オフィスの出世頭は、いまでこそ全日本プロレスのエースとなった宮原健斗ですが、発足から活動終了するまでの序列は健介-中嶋-宮原で固定。
中嶋はNOAHにも参戦しており、00年代末に日テレの深夜でチョロっと見た記憶がありますが、気迫が全面に出てて将来の期待度は日本プロレス界の中で一枚抜けていたのが中嶋勝彦さんでした。

時は流れて2016年。
地上波放送が撤退した所に三沢が事故で早逝、船頭を失った結果、気付いたらスターも若手もいねぇ状態でキリモミ式に失速し、新日本に半分乗っ取られて鈴木軍参戦のテコ入れ。
そんな状況の中でG1に参戦してきたのが中嶋勝彦さん。
随分と大人になり体も相応に成長。
見た目は良いもののGHCヘビーのベルトは取らせてもらえず。

当時は「空気の読めないNOAHフロントの影響で主軸に据えてもらえないんだろうなぁ」と思ってたんですが、試合を見てプッシュされないのも納得。
一つ一つのムーヴが全然繋がらない、蹴りを入れる度にしょっちゅう吠える。
特に決定的だったのがフィニッシュのバーティカルスパイクへ入る前の決めポーズ。

これ

この体勢でアピールって、お前は菊タローかよ。

そんなこんなで期待は完全に裏切られ、中嶋勝彦の参戦はこれっきり。

で、KENTAさんを見てると、この中嶋勝彦の要らなかった部分と最初に挙げたKENTAの微妙な部分がダブって見えてくるのです。
特にgo 2 sleepへ入る前の首掻っ切りポーズ。

これ要らない

レインメーカーポーズからレインメーカーが入らないように、この手のアピールは見得として成立しても、フィニッシュの説得力はダダ下がり。
「んなもんする前に相手に向かっていけよ」という山ちゃんが後藤洋央紀へ投げた言葉がそのまんま当てはまる状態。
ん~、実に微妙。


でも、考えてみれば自分の知ってるKENTAはジュニアで丸藤・金丸とやりあってた頃であって、日テレ中継が無くなりノー・マーシーで苦闘した末にWWEへ脱北した頃のKENTAさんは、殆ど知らない。
KENTAが劣化したのは、WWEへの下手な対応と度重なる怪我というのが定説ですが、中嶋の劣化具合とのダブり方を見ると、実はNOAH時代末期から劣化してた説を個人的に提唱したいと思う今年のG1です。