「 2015年05月 」一覧

2015年5月騎乗停止事例一覧

2015年5月3日:第1回新潟2日目2R
騎手:鮫島克駿(コロマンデル)
制裁:4コーナーで外側に斜行したことについて平成27年5月9日から平成27年5月17日まで騎乗停止(実効4日)
原因:4角出口で外のスペース目掛けて進路を急変更、12番スリーミスゲイがバランスを崩し、その煽りを受けた13番ナリタサウスの松若が落馬。不用意な斜行で文句なしの騎乗停止。

2015年5月17日:第1回新潟6日目8R
騎手:松若風馬(レッドシェリフ)
制裁:決勝線手前で外側に斜行したことについて平成27年5月23日から平成27年6月7日まで騎乗停止(実効6日)
原因:左ムチで右に寄れているにもかかわらず、更に左ムチを追加投入で斜行も追加。
大外に持ち出していたり完全に抜けだした状況ならともかく、馬群の真ん中からあそこまでの斜行を躊躇なくカマすのは非情に危険。
一発で6日間の騎乗停止も致し方なし。


どれがホントか調教時計(日本ダービー)

2014年ダービー編
2015年オークス編

さて、ダービーです。
予想は信頼できる新聞の印に任せるとして、ここでは調教時計を紹介しましょう。
続けての更新しつこいですか?
でも、この現状を少しでも多くの方に知ってもらいたいんですよ。

日本競馬の最高峰であろうが新聞の適当時計は変わりません。
美浦のウッドで追い切った馬の時計を片っ端から晒します。
皐月賞馬の全体時計が1秒違うって、どこで計測してるんでしょうかね。

タンタアレグリア最終追い切り
勝馬 69.1-53.8-39.1-12.5
優馬 69.5-54.1-39.9-12.4
馬三郎 68.9-53.0-38.0-12.7
東京スポーツ 68.3-53.0-38.3-12.2
コスモナインボール最終追い切り
勝馬 74.6-58.4-43.7-15.2
優馬 75.4-59.2-44.5-15.0
馬三郎 57.8-43.8-15.0
東京スポーツ 58.0-43.4-15.0
ミュゼエイリアン最終追い切り
勝馬 69.3-52.9-38.5-12.8
優馬 70.2-53.7-39.8-12.7
馬三郎 52.5-38.7-12.7
東京スポーツ 70.0-53.1-38.8-12.8
サトノクラウン最終追い切り
勝馬 54.6-39.6-12.5
優馬 55.6-40.3-12.9
馬三郎 54.1-39.0-12.1
東京スポーツ 54.1-39.2-12.3
ドゥラメンテ最終追い切り
勝馬 53.1-38.6-12.5
優馬 53.9-39.2-12.7
馬三郎 53.9-38.6-12.3
東京スポーツ 52.7-38.2-12.4
ミュゼスルタン最終追い切り
勝馬 82.8-67.2-53.0-38.6-12.8
優馬 83.3-67.7-53.5-39.6-12.5
馬三郎 82.4-67.0-52.7-38.5-12.0
東京スポーツ 81.9-66.3-52.3-38.3-12.5

これらの数字を見てどう思いますか?
ダービーの最有力馬でさえ、このバラつきっぷり。
エージェントに対するマスコミ界の姿勢もアレですが、こういった時計を出しても平然としているのは更に酷いもんだと、個人的には思う次第です、はい。


調教時計の嘘(オークス編)

前回はこちら

日本ダービーがさらに近づいてきました。
ダービーの調教時計で書こうとも思いましたが、オークスの時計に関しても書いておこうと思います。
次の表はトーセンナチュラルの最終追いきり時計です。
今回は競馬ブックの数字も追加してみました。

競馬ブック 70.5-54.5-40.0-14.3
優馬 70.6-55.0-40.5-14.2
勝馬 70.5-54.5-40.0-14.3
馬三郎 69.8-54.0-39.6-13.7

去年のダービーよりインパクトが薄いと思った方は順調に毒されていると言ってもいいでしょう。
1秒差だって5馬身差ですからね。
続いて1人気ルージュバックの最終追いきり。

競馬ブック 52.6-36.7-12.1
優馬 53.6-37.7-11.9
勝馬 52.6-36.7-12.1
馬三郎 52.9-37.0-11.7

ラスト1Fが0.9秒違うってどういうことなんですかねぇ。
調教の見方のような記事にも合格ラインの目安がありますけど、こんなバラつきがあったらとてもじゃないですけど使い物になりませんよ。
さらに言えば、ファンだけでなく調教師にとっても大迷惑でしょう。
競馬マスコミには20ぐらい言いたいことがありますけど、この件に関してはしつこく取り上げていきますよ。


松若風馬3つの騎乗停止を検証

松若風馬騎手が5月17日新潟8Rで斜行、修正動作のない継続的な斜行として5月23日から実効6日間の騎乗停止となりました。
松若騎手はこれで今年3度目の騎乗停止です。原因や内容はそれぞれですので、3つの騎乗内容を確認していきましょう。


 

1月11日中京1R
制裁内容:発走後まもなく内側に斜行したことについて平成27年1月24日から平成27年2月1日まで騎乗停止(実効4日)
レース経過:スタートから先行争いで内の馬を交わし切る前に内に入れて被害馬の脚を引っ掛けた。

matsuwaka_1
内の馬を・・・

matsuwaka1_2
引っ掛けた!

私見:ただの不注意騎乗で普通に騎乗停止。それ以上もそれ以下もなく・・・


2月8日小倉10R:かささぎ賞
制裁内容:4コーナーで外側に斜行したことについて平成27年2月14日の騎乗を停止(実効1日)すると共に、騎乗馬シラユキを平地調教再審査
レース経過:4角周れずに外へさようなら~

matsuwaka2

私見:乗馬でも同様の現象が稀に見られますが、一旦逸走のスイッチが入ってしまった馬は脚を入れようが手綱を引こうが軌道修正はほぼ出来ません。
ど下手くそな私も似た経験がありますが、ただの軽速歩運動なのに突然制御できなくなるんですよねぇ・・・。

お手本的な意見を述べるとすれば、逸走する前段階で馬の異変を察知して適切な扶助で防がなければならないという事になるのでしょうけど、実際にそれを行うのは困難。
実際に騎手に関係なく、年に何度かは似たような現象が見られ、
近年では2011年ラジオNIKKEI賞のプランスデトワール@横山典弘が有名でしょうか。

Prince d'Etoile

名手でも防げない・・・

逸走の原因は色々あるのでしょうけど、こればっかりは馬に聞いてみないとわかりません。
この騎乗を取り上げて松若の騎乗が荒いという評価もされるが、この逸走を騎手の責任とするのは酷でしょう。


5月17日新潟8R
制裁内容:決勝線手前で外側に斜行したことについて、修正動作のない継続的な斜行として平成27年5月23日から平成27年6月7日まで騎乗停止(実効6日)。
レース経過:

図1:直線残り400付近
matsuwaka3_1
赤角:松若風馬@レッドシェリフ(加害馬)
黄角:藤懸貴志@ファーストオーサーと平野優@タイセイポラリス

直線、馬場の良い外に出しながら藤懸@ファーストオーサー、平野優@タイセイポラリスと並走状態となる。

図2:
matsuwaka3_2

力強い伸びで並走の2頭を突き放すレッドシェリフ。
抜けだした事を松若は一旦確認。

図3:
matsuwaka3_3
赤角:松若風馬@レッドシェリフ(加害馬)
緑角:被害馬の皆さん

しかし、外から被害馬の皆さんが外から強襲。
外から迫ってきていることを察した松若は左ムチで寄せていくが、外をきっちり確認せずガンガンムチを入れて外に出していった結果・・・

図4
matsuwaka3_4

レース映像:

私見:外から迫ってきた馬に併せに行くのはいいが、数頭分の進路変更なのに確認を怠りぶつかるまで左ムチを打ち続けたのは完全にアウト。
こういった乗り方を肯定してしまうと競馬が壊れるだけに、一発で6日間の騎乗停止も致し方無い。


同じく騎乗停止の多い若手騎手として菱田騎手が挙げられますが、
菱田騎手が瞬間的な状況変化に対する大きな動作で騎乗停止を受けているのに対して、松若騎手は余裕がある状況から確認を怠った結果の騎乗停止と若干の違いが見受けられます。
最近は両者共に荒い騎乗として評価されているように見えますが、個人的に松若騎手は荒いというよりも注意力散漫と表現するほうがしっくり来ます。

また騎乗停止以外にも、コーナーや直線でふらついた事による制裁が目につきますが、これも脚力不足以上に、騎乗馬に対する集中力不足が原因ではないでしょうか。
減量も減って周囲を見ながらの競馬が要求されるのは確かですが、乗ってる馬をきっちり走らせるのを意識し直して欲しいところですね。


東京2015年5月24日制裁情報

東京4R
騎手:井上敏樹(トドロキキシボジン)
制裁:2コーナーで内側に斜行したことについて戒告
原因:2角でごちゃつき最内の1番クインズエキシートが立ち上がった。外の8番インスタントリーに押された感もあり、角度的に判断難しい。
20150524東京04

東京11R:優駿牝馬
騎手:戸崎圭太(ルージュバック)
制裁:決勝線手前で外側に斜行したことについて過怠金30000円
原因:外から迫る17番クルミナルに寄せていくが、勢い良く寄せすぎて衝突
20150524東京11


新潟2015年5月24日制裁情報

新潟4R
騎手:白浜雄造(サフランディライト)
制裁:2周目4号障害手前で内側に斜行したことについて戒告
原因:道中掛かる感じでコントロールに苦慮した感じか

新潟6R
騎手:義英真(ウインオーラム)
制裁:3コーナーでの御法(内柵に接触した)について過怠金10000円
原因:レース中継画面外で詳細不明。2日連続の内柵接触はいかがなものか。

新潟11R:韋駄天S
騎手:津村明秀(アースソニック)
制裁:決勝線手前で内側に斜行したことについて過怠金10000円
原因:図の黄円10番アースソニックが赤円14番アースソニックの進路を絞りに来るが、押し返して少々強引に進路を作った。
20150524新潟11

新潟12R
騎手:丸田恭介(サーランスロット)
制裁:4コーナーで外側に斜行したことについて過怠金10000円
原因:2番サーランスロットがズルズル下がってくるのを避けるための動作が少々唐突で大きかった。


東京2015年5月23日制裁情報

東京6R
騎手:野中悠太郎(ドリームドルチェ)
制裁:決勝線手前での御法(騎乗ぶり)について戒告
原因:ゴール前二完歩分手綱を緩めた結果、あやうく差されそうになった。

東京10R:是政特別
騎手:松岡正海(マキノクィーン)
制裁:最後の直線コースでの御法(鞭の使用)について過怠金10000円
原因:レース中継画面外で詳細不明

東京12R
騎手:大庭和弥(ミラクルアイドル)
制裁:発走後まもなく内側に斜行したことについて過怠金10000円
原因:先行争いで内に入れるのが若干早かったか。


新潟2015年5月23日制裁情報

新潟1R
騎手:義英真(イットガール)
制裁:1コーナーでの御法(内柵に接触した)について戒告
原因:内で勝手に自爆。
20150523新潟01

新潟5R
騎手:長岡禎仁(ヘットロー)
制裁:最後の直線コースでの御法(鞭の使用)について過怠金10000円
原因:残り150からムチ打ち通し

新潟11R:大日岳特別
騎手:鮫島克駿(プリンセスムーン)
制裁: 3コーナーで内側に斜行したことについて戒告
原因:中継画面外で詳細不明


調教時計の大嘘

今年も日本ダービーが近づいてきました。
すでに特集記事の連載が始まり、各々予想をし始めている頃ではないでしょうか。

競馬には様々な予想ファクターが存在します。
純粋な実力比べから、血統、持ち時計、コース実績、etc…
その中の主だったものに、追い切り調教が存在します。

追いきり時計の計測は大きく2つに別れており、
坂路追いはICタグセンサーにより自動で計測され、
ウッドやポリトラック等のコース追いは各新聞社のトラックマンが手動時計で計測されます。
コース追いが自動化されないのは、新聞社の雇用問題や厩舎の企業秘密である調整法が晒されるのを嫌う等の説などがありますが心配無用。
熟練のトラックマンによる正確な計測で、どの調教コースでも安定した追い切り時計が提供されています。

 

なーんてのは真っ赤なウソぴょーん

 

 

わたしゃ競馬マスコミ嫌いな人間ですが、この件に関しては、特に頭に来ているので某社なんて隠さず、ド直球で具体的に例を挙げていきます。
百聞は一見にしかず、下の表は2014年東京優駿のイスラボニータの最終追い切り時計です
対象の新聞を優馬、勝馬、馬三郎としましたが、特に他意はありません。
悪意はありますけど

優馬 83.3-67.3-39.3-12.7
勝馬 83.0-67.0-38.4-12.6
馬三郎 82.8-66.4-37.7-12.8

この数字、信じられます?
上がり3ハロンが新聞によって1秒半も違うんですよ?
着差で言えば、8馬身は違うんですよ?
日本競馬の最高峰日本ダービーの有力候補である皐月賞馬の最終追い切り時計が、新聞によってこれだけ差が生じていたなんて、にわかには信じられませんよね。
でも、これ本当なんです。
ダービーの有力馬がこの有り様となれば、穴馬はどんなことになってしまうのでしょうか。
マイネルフロストの最終追い切りを見てみましょう。

優馬 69.8-54.0-39.1-12.0
勝馬 69.0-53.8-38.6-12.2
馬三郎 69.0-53.1-39.0-12.6

お、先程よりタイム差が小さくなりましたね。
さすが、プロの仕事です。
調教ごとに時計差が異なるということは、新聞社によって計測ポイントが異なるのではなく、単純にクソなんですね。
そして一番重要視される最終追いがこの状況ならば、一週前追いきりはどうなるのでしょうか。
同じくマイネルフロストの一週前追いきりを比較してみましょう。

優馬 66.7-52.7-38.9-12.3
勝馬 66.4-51.8-38.5-12.9
馬三郎 67.9-53.4-39.8-12.6

馬を取り違えてるのかと思うぐらいバラバラになりました。

 

とまぁ、調教時計の酷さを晒しましたが、この新聞社が駄目でこの新聞社が良いという事を言うつもりはありません。
これだけ調教時計に差がありながら、問題提議が何一つ出来ない競馬マスコミ全体がクソだと思っております。
随分前に某新聞社のトラックマンが「我が社の時計は辛いが安定しており調教師からも信頼されている(キリッ」とかいう記事を見た記憶がありますが、自分の所を持ち上げる前に、適当な計測が蔓延し結果として業界全体の信頼度が落ちかねない状況に警鐘を鳴らせない辺り、既に末期状態と言えますね。
あと追記しておくと、実は調教タイム差の発生は美浦コースでの発生が多く、栗東コースでは差が出ることは少なかったりします。
それだけ調教時計の横流しが横行しているなんてことはないよ!


京都2015年5月17日制裁情報

京都4R
騎手:北村友一(ブリーズベイ)
制裁:3コーナー通過後に外側に斜行したことについて戒告
原因:中継画面内で被害馬16番ラトーヌジョアが躓いたのは確認できたが、その前後の動きは不明

京都6R
騎手:岩崎翼(ココ)
制裁:最後の直線コースでの御法(鞭の使用)について過怠金50000円
原因:残り150辺りからムチ連打しっぱなし

京都8R
騎手:城戸義政(バーンアウル)
制裁:最後の直線コースで外側に斜行したことについて過怠金30000円
原因:直線入り口で不用意に外へ持ち出し14番ケイアイヴァーゲの進路をカットした。

京都12R
騎手:城戸義政(ピュアアイズ)
制裁:発走後まもなく内側に斜行したことについて戒告
原因:先行争いから内に入れる過程でドミノ式に動きが大きくなって9番アグネスマチュアが立ち上がった