新馬戦の除外多すぎ、3歳条件戦の頭数少ない問題

競走馬の需給問題に関しての小ネタ。
裏でも良いぐらいの軽い内容だけど、一応表で。
クラシックを意識する距離の500万下は昔から少頭数となるものだが、今年は輪をかけて出走頭数が少なく、昨年から15%ほど出走回数が減少している。
その理由を薄っぺらく考察してみました。

先々週の東スポに書かれてた記事を少し当サイトなりに考察してみたよ。

開催日数を合わせるために2017~2019年の年明け開催40日分で比較。

まずは新馬戦の除外数。
除外が酷い酷いと毎年言われるが、今年は特に酷い。

手作業で集計したので多少のズレはあると思うが、悪化してることに変わりはない。

という事で、新馬戦デビューを諦め未勝利戦でのデビュー数も増えている。

出走頭数(回数じゃないよ)も当然増えている。

2019年だけ3競走多い影響が直接頭数の増加に繋がっている訳だが、それだけ需給状況が逼迫しているという事でもある。
そして、未勝利戦の出走頭数が増えたって事は割りを食っている路線も当然あるわけである。


記事内には「勝ち上がった馬たちはどこで何をしているんだろう?」とあるが、新馬と入れ替わって外厩で待機している要素が強そうだ。
新馬戦も残り少なくなったが、2月末時点で346頭も未出走の在厩馬がおり、未出走の不在厩馬も288頭登録されている。
さらに昨年の数字をそのまま利用すれば、これから新規に馬名登録してくる馬も200頭ほどいるだろう。
このペースで行けば、1世代辺りの新馬・未勝利出走頭数は昨年比で150頭ほどの増加となりそう。
そして新馬の増加は出走効率の低下に繋がり、出走数全体を押し下げている影響も出ている様子。
それでも、500万下では元気に除外が発生している辺り、問題の根深さが再確認できる。

いろいろ記事にも出ているが、この問題に関してはスリーアウトの通年運用よって未勝利馬の転出が促され、3歳条件馬の出走数も幾分回復する可能性は高い。
しかし、新馬の入厩も増える可能性も高いわけで競走を増やさないと除外状況は悪化する事になる。
これを解決するために、中長距離戦や障害競走を削るのか?
それとも、増えたとしても10頭立て程度の3歳500万下特別を削るのか?
未勝利戦を削って新馬に当てるぐらい転出するのか?
降級の廃止で条件戦の競走数も増やさなければいけないのに、それは可能なのか?

馬が多すぎるという歪みをどうやって解決すれば良いのだろうか。
現状の枠組みの中で調整可能であると断言できるなら、その人は神か馬鹿だろう。
できれば神様に会ってみたいが、そういった設計のできる人はいるのかねぇ。


コメント

  1. ルルーシュ より:

    こんにちは。
    第三会場で特別戦以外の三歳500万下の番組が無いのは何故なのでしょうか?

    • Luthier より:

      コメントありがとうございます。

      それは出走頭数を増やすためです。
      嘘です。

      確かに、何ででしょうねぇ。
      札幌の2歳500万下の平場も知らぬ間に消えてましたし。
      何か理由はありそうですけどねぇ。
      思いつきで冒頭のコメントを書きましたけど、第3場で2歳3歳の頭数を集めるには特別戦化して賞金に色を付ける必要があるっていう仮説は、案外的外れでない気がします。

  2. マラ男 より:

    こんばんは
    質問ぶつけますが、
    芝とダート、
    短距離と長距離、
    オスとメス、
    では除外数に違いがあるのでは?

    それに1月から2月は小倉開催。
    関東馬は最も遠い小倉遠征に行けない
    (凍結による事故多発など渋滞に多く)
    リスクが多いと思います。
    勝ち馬だけは一定なので、
    問題は裏開催の500万でないでしょうか?

    • Luthier より:

      コメントありがとうございます

      除外問題は路線毎に異なります。
      これは「降級廃止が招く混乱の可能性」にも書いているフルゲート率とほぼ比例していて、
      短距離はやべぇ、中長距離戦は大体フリーな状況。
      それは通年で変わりません。

      あと、開催場によって異なるのはその通りなのですが、この時期の除外は関東本場の方が厳しいです。
      年明けから府中・中山の古馬500万下1600m以下戦で非出走権利馬が中4週以内に出走できたのは19走だけ。
      出走数の7%、非出走権利数の11%という数字です。
      関西はまだマシですが、それでも出走数の22%、非出走権利数の36%に留まります。

      府中の最終週には「中9週明けて権利万端府中一発勝負」と500万下に登録した馬も間隔不足で除外。
      スカイソングなんて抽選除外の翌週が間隔不足の除外で、さらに翌週に小倉遠征での出走です。
      これは極端な例ですが、そんな状況も起きるぐらいですので短距離の500万下馬は休み明けで6着以下になったら外厩行き。
      もしくは、とりあえず登録してエアポケット的に空きの生じたレースにすっぽりハマる。
      使いたいレースに使える馬の方が少数派です。

      降級廃止後は、この問題がダートの短距離で全クラス共通化します。
      競走数をどう調整するのかまだ分かりませんが、混乱は間違いなく起きるでしょうねぇ。