柴田大知騎手が4日間停止となった理由を考える会

JRAの採決は世間が言うほど適当な判定をしていないよ。
むしろ頭が硬すぎるほど一定の基準をもって制裁を課しているよ。

これは私が繰り返し主張していることです。
逆に言えば、イレギュラーな制裁があれば目立つという事でもあります。
そして一見イレギュラーな事象でも、分解して見直してみれば賛同できるか否かは置いといてJRAの主張は見えてきます。
6日のモレイラはその典型例。
でも、今回の大知が騎乗停止4日間制裁になった理由は本当にわからない。
このエントリーでは、その理由を考えてみます。

なお、結論は「分かりません」です
それではどうぞ。


事象概要

2018年10月8日東京3R
柴田大知騎乗の10番マイネルサーパスが先頭に立った所で馬が遊んで左右にふらついた。
騎手は何とか持たせようとするも、最後に物見をしたような感じで右手前に変えながら大きく外へヨレて6番エトワールの走行を大きく妨害した。
審議対象となったが到達順位のまま確定。
騎乗した柴田大知騎手には実効4日間の騎乗停止制裁が課された。

パトロール映像(正面)

パトロール映像(斜め)

馬が真面目に走らず左右にふらついたり、ムチや物見等で驚くように突然大きく斜行して走行妨害に至るケースは定期的に見られます。
特に詳細解説は入れず、そんな例をガンガンと紹介。

・物見する感じで逃げて落馬させたケース
2017年11月15日京都5R:実質実効2日間停止&調教注意)

・ムチから逃げて走行妨害させたケース
京都2018年4月29日京都1R:戒告)

・ムチを入れられた方向に突っ込んで行ったケース
京都2018年5月13日新潟2R:戒告&調教注意)

・他馬に迷惑かけてないけど、突然大きく吹っ飛んだケース
(2017年6月4日東京7R:調教再審査)

・他馬に迷惑かけてないけど、右ムチを入れたら吹っ飛び、右ムチを入れたら再度吹っ飛び、三度目の正直と右ムチを入れたらやっぱり飛ばれて酷く叱られたケース
(2016年5月7日京都10R:過怠金10万円)

・入線直前に左ムチ一発で外へ大きく逃避して走行妨害したけど新降着規定で着順入れ替えにならず、その裁定に小島茂之師がブチ切れて10万円投げつけながら不服申立てしたりと色々と大変になったやつ
(2012年6月10日東京8R:騎乗停止2日間)


とまぁ、色々とダラダラと並べてみましたが、基本的に馬の悪癖が認められる事象には裁量の考慮や馬への調教注意・審査処分が課せられるのが通常の裁定となります。
しかし、今回の事象は柴田大知騎手に実効4日間の騎乗停止。そして、マイネルサーパスには調教注意などの処分は無し。
つまり、採決によれば「騎手側で悪癖を事前に防げた」または「扶助に落ち度があり馬の悪癖を招いた」という判定になる訳です。

意味が分かりません。

あれだけ遊んでいる馬をどうやって収めるのか。
下手に鞭打ったら吹っ飛ぶでしょ。
何とか収めるのに精一杯な所に物見して吹っ飛ぶとかどうやって防げるんでしょ。
一つも納得出来ないのに疑問はどんどん増えていきます。

そこで、モニターとにらめっこしながら必死に考えました。
もう目が離せません。
会場は両国です。
IWGP挑戦権利書は棚橋が防衛しました。
なんだよ、ホワイトはBCOGかよ。
オカダ・カズチカと暫く抗争で遊ぶ感じかよ。でも、外人勢を活かすなら・・・
あ、考えてます考えてます。
こんなプロレス脳で考えてみました


妄想1
・内々に事前警告を出されていた説

加害馬となったマイネルサーパスは今回が初犯ではありません。
前走の9月15日中山3Rでも抜け出した所でムチを入れたら内へヨレて制裁を課されています。
ここから妄想を膨らませてみましょう。
サーパスその後のトレセンの調教でも似たような面を見せて危険な兆候を見せていました(妄想ですよ)
JRAの審判部は開催日の採決だけでなく、平日の調教段階から癖の把握等のチェックを行っています。
レースで他馬に迷惑をかけ、調教でも危険な兆候を見せるマイネルサーパスに対してJRAから注意が飛びました。

JRA「このままの状態で出走を認める訳にはいかないよ」
高木師「すいません、上の人もうるさいんで何とかならないでしょうか・・・」
JRA「いやしかし、調教でもこれだけ危険では我々としても・・・」
柴田大「責任は私が持ちます!」
JRA「何か問題を起こしたら、君が責任を取るんだね?」
柴田大「任せて下さい!!!」

斯くして出走が叶ったマイネルサーパスであったが、案の定レース中にド派手にやらかしてしまい、採決から一枚上乗せの制裁を食らうのであった。

妄想2(火曜追記)
・JRAの採決融通聞かない説

レース後のラフィアンHP内に記載された柴田大知騎手のコメントが少し興味深い。

手「返し馬で1頭になるとまったく動かなくなり、他の馬が走りながら近づいてくるとつられて一緒に走り出そうとします。繊細で我が強い、と言いますか、ちょっとした物事に過敏に反応し、納得するまで動こうとしなかったりします。今回で3戦目ですが、その気性は変わっていなさそうでしたので、気をつけて乗りました。
レースではスタートが良くてスピードがあり、自然と前へ行きます。そのまま気分を害さないように運びました。抜け出した途端、ブレーキをかけた前走を踏まえ、早めに先頭に立たないようゴーサインは控えていたのですが、エンジンが良くて馬なりのまま先頭に立ちそうに。外から2着馬がきたので、馬体を併せていきました。それからもおかしな動きをされても対処できるよう全開では追わず、ハミをかけながら乗っていたのです。
しかし、先頭に立った後、内のゴール板を見て驚いたのか、予備動作なしにいきなり外へ切れてしまいました。懸命に対応しようとしたのですが、2着馬に迷惑をかける結果に。申し訳なく思います。

(引用元リンク)

ここで気になったのが「予備動作なし」という単語。
続く「いきなり外へ」だけでもいいのに何故記載したのか。
穿った見方をすれば、採決から「予備動作があった」と指摘されたとも推測できる。
つまり、JRAの採決としては、
馬が遊んでふらふらしている状態は悪癖を出す予備動作であり、その後に生じた斜行等の走行妨害は全て騎手責任の範疇である。
と定義されている可能性がある。
遊んでる馬に不用意に鞭打って吹っ飛ぶのと、遊んでる馬に注意して乗ってたけど物見されて飛ばれたのが同責任となるのか?
という疑問は当然出てくるが、JRAの採決は変な所で融通が利かないのも確か。
これを前例として踏襲してくことになると、色々と面倒な事になると思うがはてさて。

妄想3
柴田大知平成維震軍説

実は柴田大知騎手の事象がネタになるのは、今回が初めてではありません。
昨年9月24日の中山1Rで判断が微妙な降着事象の対象が大知騎手でした。
この時は、直後の2Rでリベンジ勝利を収めたのですが、ビクトリーロードに帰ってくる姿が妙に興奮していたのを覚えています。
降着という裁定に対し怒り狂っていたのでしょう。
この権力に噛み付く姿勢。
彼には間違いなくの反選手会同盟の血が流れてます。
丹内祐次が小林邦昭で松岡正海は木村健悟に違いありません。
威勢はいいけど成績はジリ貧な赤い道着に身を包むビッグレッド軍団
彼らは平成維震軍だ!
このエントリーは何が言いたいのか分からなくなってきました。

なんかこれ以上やるとチラ裏まで怒られそうなのでおしまい。


という事で、捻って捻って思いついたのは実質妄想1だけ。
本当に何が騎手責任の決め手になったのか。
掘り下げて聞いてみたい所ですね。


コメント

  1. 名無し より:

    事象だけなら2日でもいいかもしれないけど、この馬前走も斜行してるんでしょう。
    鞭1発で吹っ飛びそうな馬を他馬に併せに行って、またやっちゃいましたってのは心証悪いのでは。

    馬体併せに行ってるけど、その時に重心が左右にブレてるからじゃないですか。
    真っ直ぐ走らせなかったことが物見を誘発したかどうかはわからないけど、あれだけ重心をブレさせてまで馬体を併せにいく必要あったのかな?
    先頭立ってソラ使って遊んで走ってる中、あの強度で押しながら重心が動いている状態では、不測の事態とはいえ悪癖持ちの馬への騎乗としては、備えが甘かったように思います。

    • Luthier より:

      コメントありがとうございます。
      分散コメになっていたようなのでまとめさせていただきました。

      やっぱり右に身を乗り出したのは、悪かったですかねぇ。
      その手前で大きく重心を動かしたのは、不安定さが明らかな馬に対する制御としては不適当で、
      最後の物見した部分での反応が結果的に大きくなったと。
      これも筋は通りますね。
      当会の参考にさせていただきます。