宮藤官九郎が好きだ
元々ドラマを見る事は殆ど無く、官九郎作品で見たのもマンハッタンラブストーリーぐらいなものでして、当然放送中のドラマの情報も全く把握してなかったわけですが、「俺の家の話」の設定を見てびっくらこいた
https://twitter.com/oreie2021/status/1352587089376763906
能の舞台に立つシテやワキには、演技に当たる「型」が流派ごとにあり、脚本にあたる「謡本」に応じ、それを組合わて表現します。
そして特徴的なのは、リハーサルに当たる「申し合わせ」は一回ポッキリ。
大体の流れを確認するだけで、本質的には申し合わせも不要とする人もいるぐらい。
演じる謡を演者は把握しているし動きも決まっている。
一番肝心なのはその場の空気に合わせ、対応し、作り上げること。
自分の型を完璧に作り込んだ上で、その場に合わせ型にハマらず演じる即興芸な訳です。
プロレスもレスラー毎に決まったムーブ(型)があり、脚本に当たるブックに応じて組み合わせて表現するわけですが、ブックに決まっているのは大まかな流れとケツぐらいなもので、一番大事なのは会場の空気に合わせ、対応し、作り上げること。
型が未熟で不安定なのはグリーンボーイですし、その場の空気を読めないのはしょっぱい塩レスラー。
それらを乗り越えられる一流レスラーは一流の即興芸術家でもあります。
ここでも以前に書いたような気もしますが、つまりは「プロレスは能である」のです。
一般的に伝わりやすくすれば「プロレス≒能≒ジャズ」とも言えるでしょう。
なんで、アメリカで生まれたプロレスが日本で生き残っているのかのヒントとなる部分とも言えます。
と、まぁ能書き垂れましたが、たぶん官九郎ドラマの中身には殆ど関係ないかと思います。
こういう設定をガリゴリ詰め込みながら中身では確信犯的に匂わせないのは、実に上手いし、そういう線の引き方が好き。