「 独り言 」一覧

審判の顔が見えないJRA

ルールを捌く審判員は批判される一方で称賛されることは稀です。
競馬における審判員である裁決委員も常に批判にさらされる立場です。
JRAもそんな裁決委員を可哀想に思っているのでしょう。
その日の裁決委員の名前を競馬場でのみ配布されるレーシングプログラムへの記載に留め、ネット上に公表しないという温情を見せています。

大方のプロスポーツでは、裁いた審判の名前が大きく公表されており、問題のある判断を何度も起こす審判には、それ相応の評価が下されます。
しかし、JRAでは担当した裁決委員を調べるのが困難なため、当人への批判が極めて起こしにくい環境となっています。
レーシングプログラムに載せているから情報公開しているという理屈は、建前だけ通して実利を満たさない実に官僚的で素晴らしい手法です。

というかですね、この辺の実情をきっちり整理しないと、裁決問題の根本的解決って無理ですよ。
裁決の基準がどの程度統一されているのかとか、判断の悪い審判員がどの程度含まれているのかとか全然わからない。
評論家の皆さんも色々言いたいことだけ言ってますけど、システムの問題なのか人的な問題なのかすら切り分けも出来ない状況でああだこうだ言っても、何の説得力もないのです。
その結果が、大方の評論家が支持しながらファンからの不満が続出した新採決基準だと思うんですよね。

という事で、結局は競馬マスコミが嫌いという話でした。


屈腱炎の幹細胞移植療法(ステムセル療法)に効果が無いという説

2008年頃、屈腱炎の革新的治療法として幹細胞移植(ステムセル移植)という言葉が様々な媒体で踊っていたのを覚えていますでしょうか。
当時、カネヒキリが幹細胞移植を”含む”治療を経て劇的に復活を果たし、尚且つ再発せずに活躍を続けたことから、不治の病とされた屈腱炎を克服できる魔法の新技術として鮮烈な印象を残し、以後、屈腱炎を発症する馬が出る度に幹細胞だステムセルだと紹介される期間が長く続きました。

さて、あれから5年以上が経ち、屈腱炎発症の記事とセットになっていた幹細胞移植という言葉があまり聞かれなくなったように思えます。
なんでじゃろ、という事で2012年に発表されたJRA競走馬総合研究所の「競走馬臨床における再生医療技術の導入に関する研究」という資料に幹細胞移植の研究成果が載っているので、見てみましょう。

移植治療の腱組織再生に関する研究(図2)では、初年度に滑膜リセクターを用いた最新の腱損傷モデ ルの作製法(Schramme,M.,2010の変法)を確立した。2・3年度には、そのモデル馬を活用し、移植治 療の有用性を検証した。移植から6ヶ月間のリハビリを完了した馬の腱組織について解剖学的(修復部の 腱細胞数・微小血管数の比較)および分子生物学的(修復部の腱組織関連遺伝子の発現の比較)に解析し たが、幹細胞移植による組織再生の効果を明らかにするには至らなかった

競走馬総合研究所年報 2012年より

という訳で、幹細胞移植に効果はありませんでした。チャンチャン。

 

ってちょっと待て~い。
一応補足しておくと、馬の再生医療は基礎研究段階で、幹細胞移植に効果が無いといえる段階でもないというのが現状のようです。
一口に幹細胞と言っても様々な種類があり、投入のタイミングや手法なども様々で、結論が出るにはまだ長い時間が必要なようです。
実際に海外では幹細胞移植による腱組織の再生に効果があるとする論文もありますし、ここで引用した情報も3年前のものですから、現在は違った研究成果が得られているものと思われます。

とりあえず、ここでは幹細胞治療にウン千万突っ込んだ馬主の方々へ、基礎研究へのご協力ありがとうございました、と御礼の言葉を残しておきたいと思います。


ブログランキングって何だろう

サイトを立ち上げて3ヶ月ほどになりますが、おかげ様で安定してある程度の方々に見ていただけているようです。
誠にありがとうございます。

ところで、サイトを立ち上げただけでは誰にも見向きがされないと思い、いわゆるブログランキングサイトに登録したわけですが、こりゃ宣伝目的では全く機能しませんな。

にほんブログ村 競馬ブログへ←これ

この手のランキングはPV数ではなく、ブログ内に設置されたバナーをクリックされた回数やランキングサイトから飛んだ回数でランキングが生成されるようですが、これが酷いもんです。
ちなみに、このサイトはPVランキングだと全体で7000位ぐらいになるんですが、IN数ランキング(=バナーがクリックされた回数)になると、100000位台まで落ちます。

・・・桁数を間違えた訳ではないですよ。

よく、「一日ワンクリックお願いします」みたいな定型文が下に入っているブログが山ほどありますが、押してもらわなくてもツールガンガン使ってんじゃん!、って感じですな。

ちなみに、当サイトとしてはランキングバナーをクリックしなくてもいいので、定期的に見て頂けると嬉しいです。
あ、あと、将来的に広告を設置したら、そっちはクリックしてね(酷)


どれがホントか調教時計(日本ダービー)

2014年ダービー編
2015年オークス編

さて、ダービーです。
予想は信頼できる新聞の印に任せるとして、ここでは調教時計を紹介しましょう。
続けての更新しつこいですか?
でも、この現状を少しでも多くの方に知ってもらいたいんですよ。

日本競馬の最高峰であろうが新聞の適当時計は変わりません。
美浦のウッドで追い切った馬の時計を片っ端から晒します。
皐月賞馬の全体時計が1秒違うって、どこで計測してるんでしょうかね。

タンタアレグリア最終追い切り
勝馬 69.1-53.8-39.1-12.5
優馬 69.5-54.1-39.9-12.4
馬三郎 68.9-53.0-38.0-12.7
東京スポーツ 68.3-53.0-38.3-12.2
コスモナインボール最終追い切り
勝馬 74.6-58.4-43.7-15.2
優馬 75.4-59.2-44.5-15.0
馬三郎 57.8-43.8-15.0
東京スポーツ 58.0-43.4-15.0
ミュゼエイリアン最終追い切り
勝馬 69.3-52.9-38.5-12.8
優馬 70.2-53.7-39.8-12.7
馬三郎 52.5-38.7-12.7
東京スポーツ 70.0-53.1-38.8-12.8
サトノクラウン最終追い切り
勝馬 54.6-39.6-12.5
優馬 55.6-40.3-12.9
馬三郎 54.1-39.0-12.1
東京スポーツ 54.1-39.2-12.3
ドゥラメンテ最終追い切り
勝馬 53.1-38.6-12.5
優馬 53.9-39.2-12.7
馬三郎 53.9-38.6-12.3
東京スポーツ 52.7-38.2-12.4
ミュゼスルタン最終追い切り
勝馬 82.8-67.2-53.0-38.6-12.8
優馬 83.3-67.7-53.5-39.6-12.5
馬三郎 82.4-67.0-52.7-38.5-12.0
東京スポーツ 81.9-66.3-52.3-38.3-12.5

これらの数字を見てどう思いますか?
ダービーの最有力馬でさえ、このバラつきっぷり。
エージェントに対するマスコミ界の姿勢もアレですが、こういった時計を出しても平然としているのは更に酷いもんだと、個人的には思う次第です、はい。


調教時計の嘘(オークス編)

前回はこちら

日本ダービーがさらに近づいてきました。
ダービーの調教時計で書こうとも思いましたが、オークスの時計に関しても書いておこうと思います。
次の表はトーセンナチュラルの最終追いきり時計です。
今回は競馬ブックの数字も追加してみました。

競馬ブック 70.5-54.5-40.0-14.3
優馬 70.6-55.0-40.5-14.2
勝馬 70.5-54.5-40.0-14.3
馬三郎 69.8-54.0-39.6-13.7

去年のダービーよりインパクトが薄いと思った方は順調に毒されていると言ってもいいでしょう。
1秒差だって5馬身差ですからね。
続いて1人気ルージュバックの最終追いきり。

競馬ブック 52.6-36.7-12.1
優馬 53.6-37.7-11.9
勝馬 52.6-36.7-12.1
馬三郎 52.9-37.0-11.7

ラスト1Fが0.9秒違うってどういうことなんですかねぇ。
調教の見方のような記事にも合格ラインの目安がありますけど、こんなバラつきがあったらとてもじゃないですけど使い物になりませんよ。
さらに言えば、ファンだけでなく調教師にとっても大迷惑でしょう。
競馬マスコミには20ぐらい言いたいことがありますけど、この件に関してはしつこく取り上げていきますよ。


調教時計の大嘘

今年も日本ダービーが近づいてきました。
すでに特集記事の連載が始まり、各々予想をし始めている頃ではないでしょうか。

競馬には様々な予想ファクターが存在します。
純粋な実力比べから、血統、持ち時計、コース実績、etc…
その中の主だったものに、追い切り調教が存在します。

追いきり時計の計測は大きく2つに別れており、
坂路追いはICタグセンサーにより自動で計測され、
ウッドやポリトラック等のコース追いは各新聞社のトラックマンが手動時計で計測されます。
コース追いが自動化されないのは、新聞社の雇用問題や厩舎の企業秘密である調整法が晒されるのを嫌う等の説などがありますが心配無用。
熟練のトラックマンによる正確な計測で、どの調教コースでも安定した追い切り時計が提供されています。

 

なーんてのは真っ赤なウソぴょーん

 

 

わたしゃ競馬マスコミ嫌いな人間ですが、この件に関しては、特に頭に来ているので某社なんて隠さず、ド直球で具体的に例を挙げていきます。
百聞は一見にしかず、下の表は2014年東京優駿のイスラボニータの最終追い切り時計です
対象の新聞を優馬、勝馬、馬三郎としましたが、特に他意はありません。
悪意はありますけど

優馬 83.3-67.3-39.3-12.7
勝馬 83.0-67.0-38.4-12.6
馬三郎 82.8-66.4-37.7-12.8

この数字、信じられます?
上がり3ハロンが新聞によって1秒半も違うんですよ?
着差で言えば、8馬身は違うんですよ?
日本競馬の最高峰日本ダービーの有力候補である皐月賞馬の最終追い切り時計が、新聞によってこれだけ差が生じていたなんて、にわかには信じられませんよね。
でも、これ本当なんです。
ダービーの有力馬がこの有り様となれば、穴馬はどんなことになってしまうのでしょうか。
マイネルフロストの最終追い切りを見てみましょう。

優馬 69.8-54.0-39.1-12.0
勝馬 69.0-53.8-38.6-12.2
馬三郎 69.0-53.1-39.0-12.6

お、先程よりタイム差が小さくなりましたね。
さすが、プロの仕事です。
調教ごとに時計差が異なるということは、新聞社によって計測ポイントが異なるのではなく、単純にクソなんですね。
そして一番重要視される最終追いがこの状況ならば、一週前追いきりはどうなるのでしょうか。
同じくマイネルフロストの一週前追いきりを比較してみましょう。

優馬 66.7-52.7-38.9-12.3
勝馬 66.4-51.8-38.5-12.9
馬三郎 67.9-53.4-39.8-12.6

馬を取り違えてるのかと思うぐらいバラバラになりました。

 

とまぁ、調教時計の酷さを晒しましたが、この新聞社が駄目でこの新聞社が良いという事を言うつもりはありません。
これだけ調教時計に差がありながら、問題提議が何一つ出来ない競馬マスコミ全体がクソだと思っております。
随分前に某新聞社のトラックマンが「我が社の時計は辛いが安定しており調教師からも信頼されている(キリッ」とかいう記事を見た記憶がありますが、自分の所を持ち上げる前に、適当な計測が蔓延し結果として業界全体の信頼度が落ちかねない状況に警鐘を鳴らせない辺り、既に末期状態と言えますね。
あと追記しておくと、実は調教タイム差の発生は美浦コースでの発生が多く、栗東コースでは差が出ることは少なかったりします。
それだけ調教時計の横流しが横行しているなんてことはないよ!


競馬界の悪い人

日本の競馬界は悪い人がいっぱいです。

乗り間違えれば騎手が悪者にされ、
体重を大きく増減し負ければ調教師が悪者となり、
放牧からガレて帰ってくれば牧場も悪者になったと思えば、
最終的に、それらを束ねるJRAが悪の枢軸とされている。

でも、個人的には日本競馬一番の癌は、競馬マスコミじゃないかと思っています。
そんな事をツラツラ書いて行こうと思いながら1ヶ月以上放置している現状。


このサイトを立ち上げた理由

このサイトを立ち上げて1ヶ月も経っていませんが、有難いことにある程度の方に見ていただけているようです。
裁決問題に対して様々な意見が出てきますが、その根本となる情報が全く集積されていないが為に、何が正しくて間違っているのかがはっきりしない状況となっています。

今後も裁決に関して問題は出てくるでしょうし、この問題がなくなることもないでしょう。
何か問題になるようなことが起きた時に、過去事例の参考になる事ができれば幸いです。

あ、あと、なんか適当に書いていきます。