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松若風馬3つの騎乗停止を検証

松若風馬騎手が5月17日新潟8Rで斜行、修正動作のない継続的な斜行として5月23日から実効6日間の騎乗停止となりました。
松若騎手はこれで今年3度目の騎乗停止です。原因や内容はそれぞれですので、3つの騎乗内容を確認していきましょう。


 

1月11日中京1R
制裁内容:発走後まもなく内側に斜行したことについて平成27年1月24日から平成27年2月1日まで騎乗停止(実効4日)
レース経過:スタートから先行争いで内の馬を交わし切る前に内に入れて被害馬の脚を引っ掛けた。

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内の馬を・・・

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引っ掛けた!

私見:ただの不注意騎乗で普通に騎乗停止。それ以上もそれ以下もなく・・・


2月8日小倉10R:かささぎ賞
制裁内容:4コーナーで外側に斜行したことについて平成27年2月14日の騎乗を停止(実効1日)すると共に、騎乗馬シラユキを平地調教再審査
レース経過:4角周れずに外へさようなら~

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私見:乗馬でも同様の現象が稀に見られますが、一旦逸走のスイッチが入ってしまった馬は脚を入れようが手綱を引こうが軌道修正はほぼ出来ません。
ど下手くそな私も似た経験がありますが、ただの軽速歩運動なのに突然制御できなくなるんですよねぇ・・・。

お手本的な意見を述べるとすれば、逸走する前段階で馬の異変を察知して適切な扶助で防がなければならないという事になるのでしょうけど、実際にそれを行うのは困難。
実際に騎手に関係なく、年に何度かは似たような現象が見られ、
近年では2011年ラジオNIKKEI賞のプランスデトワール@横山典弘が有名でしょうか。

Prince d'Etoile

名手でも防げない・・・

逸走の原因は色々あるのでしょうけど、こればっかりは馬に聞いてみないとわかりません。
この騎乗を取り上げて松若の騎乗が荒いという評価もされるが、この逸走を騎手の責任とするのは酷でしょう。


5月17日新潟8R
制裁内容:決勝線手前で外側に斜行したことについて、修正動作のない継続的な斜行として平成27年5月23日から平成27年6月7日まで騎乗停止(実効6日)。
レース経過:

図1:直線残り400付近
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赤角:松若風馬@レッドシェリフ(加害馬)
黄角:藤懸貴志@ファーストオーサーと平野優@タイセイポラリス

直線、馬場の良い外に出しながら藤懸@ファーストオーサー、平野優@タイセイポラリスと並走状態となる。

図2:
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力強い伸びで並走の2頭を突き放すレッドシェリフ。
抜けだした事を松若は一旦確認。

図3:
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赤角:松若風馬@レッドシェリフ(加害馬)
緑角:被害馬の皆さん

しかし、外から被害馬の皆さんが外から強襲。
外から迫ってきていることを察した松若は左ムチで寄せていくが、外をきっちり確認せずガンガンムチを入れて外に出していった結果・・・

図4
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レース映像:

私見:外から迫ってきた馬に併せに行くのはいいが、数頭分の進路変更なのに確認を怠りぶつかるまで左ムチを打ち続けたのは完全にアウト。
こういった乗り方を肯定してしまうと競馬が壊れるだけに、一発で6日間の騎乗停止も致し方無い。


同じく騎乗停止の多い若手騎手として菱田騎手が挙げられますが、
菱田騎手が瞬間的な状況変化に対する大きな動作で騎乗停止を受けているのに対して、松若騎手は余裕がある状況から確認を怠った結果の騎乗停止と若干の違いが見受けられます。
最近は両者共に荒い騎乗として評価されているように見えますが、個人的に松若騎手は荒いというよりも注意力散漫と表現するほうがしっくり来ます。

また騎乗停止以外にも、コーナーや直線でふらついた事による制裁が目につきますが、これも脚力不足以上に、騎乗馬に対する集中力不足が原因ではないでしょうか。
減量も減って周囲を見ながらの競馬が要求されるのは確かですが、乗ってる馬をきっちり走らせるのを意識し直して欲しいところですね。