ムツゴロウさんが好きだ

その1:トントン乗りが好きだ
その2:ムツゴロウさんが好きだ(いまここ)
その3:藤田伸二が好きだ
その4:脚で動かす考え方も好きだ
その5:やきそば乗りが好きだ
その6:鈍い馬が好きだ
その7:蛯名正義が好きだ
その8:幸英明が好きだ


ムツゴロウこと畑正憲
あらゆる動物の肉、内蔵、排泄物を平気で食べ、オオカミに求愛され、麻雀が鬼のように強い変態。
映像で見るとそういった部分ばかりが目立つが、著書では印象が変わるほど素晴らしいものも多い。映像以上にやばいのもあるけどな。

動物の心を論じる前に生理学や解剖学的な学問を論じなければいけない

これは氏の持論だが、競馬界にも通じる話。
学問の裏付けがない経験論が蔓延る業界の言葉に、頭が痛くなってくる事もままある世界である。


Q.馬を前進(発進)させる扶助は何か。

A.脚であばらを圧迫する。

これは馬に関係してる人なら誰でも知っている。
「首を押す」とか言う人がいれば、そいつは死刑に諸せればいい

Q.では、あばらを圧迫すると前進するのは何故か

A.そうやって馴致しているから

と答えたら40点
でも関係者の語る記事を見ていると、こう答える人が多そうなのが怖い。
特に00年代前半以前にトレセン村や生産界に入った人は、かなり怪しい。

正しくは

A.馬はあばらを圧迫した際に、それから逃れるために前へ出る反応を示すから。

人間の刺激に対して、馬は刺激から逃げる反応を最初に取る。
それは、人が教えることではなく馬にとって自然な防御反応、いわば生理的な反応といえる。
初期馴致の段階で、それを繰り返し反復することで扶助として形成させていく。
馬術的な考えでは、こうした馬の生理に基づいた技術や理論が学問的に整理されているのだが、残念ながら日本の競馬界では俺だけの経験論で突き進む人が少なくない。
そうした中には、理論では説明できないような神業を持ち合わせている人もいるのだが、少数に留まっている印象。
そして、そんな経験論だけ人間が論理的な事を話すと途端に低レベルな事を言い出して、見ている側は幻滅するのである。
それはトップジョッキーにおいても変わらない。

続く・・・